【INFP】心理機能に見る自分の活かし方【MBTIへのいざない】

INFPを生きやすく
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こんにちは、自称INFPにはまそです。
今回は、生きづらいとされるINFPが生きづらさを減らすために、ストレスなく生きるためにどうすればいいのか。心理機能の面から改めて考えてみたいと思います。
本記事の内容は『MBTIへのいざない』をもとにしていますが、私個人の考察も含まれており、必ずしも正しいものではないことをご了承ください。
興味のある方はぜひ読まれたし。面白い。楽しい。

この記事では、最終目標「自分を最大限活かす」から、それを目指すための前提、さらにその前提、と遡っていく構造を取っています。ご承知おきください。

目的:自分を最大限活かす

MBTIは何を目指すためのものなのか?
それを知らなければ、ただ「自分はこんな性格なんだ」「こんな癖があるんだ、へぇ~」なんて言って終わるだけなので、最初にここをはっきりさせておきます。
この本においては。私たちは「それなりに効果的な活動をこなすことより、自分自身を最大限活かすこと」を求めているとされています。じゃあ自分を活かすって何?というと
単に決められたことを行動に移すだけでなく、自分自身の使えるすべての力をもとに、意識的に選択し意識的に行動が取れること
であり、同時に
自分のもてるすべてのスキルに気づき、使うことができ、同時に今の自分の限界にも気づいていること。自分の行く手に何がこようとも、順応し、適応し、対応策を見つけられると信じられること。
と書かれています。
ややこしいので少し整理。
「(すべての力をもとに)意識的に選択し意識的に行動が取れる」と、「自分のもてるすべてのスキルに気づき、使うことができる」については、行動が取れる状態=スキルに気づいている状態と取れるため、スキルに気づくことを行動が取れる前提と捉えると、
自分のすべてのスキルに気づき、使うことができる。今の自分の限界にも気づいている
→何がこようとも対応策が見つけられると信じられる
→意識的に選択し意識的に行動が取れる=自分自身を最大限活かす
という構造なのかなと思います。
したがってここからは、自分を活かす根本である「自分のスキルに気づき、使うことができる」状態になるために何が必要なのかを見ていきます。
この項の参考ページ:p.111

自分を活かすための前提:心の発達とタイプ発達

心の発達

p.101によれば、心の発達とは、状況の求めに対して順応し適応する能力を、継続的に向上させていくことを意味しますなぜなら生きることには、降りかかるストレスに反応したり、迫られる選択肢に反応することを要するからです。
気になった人もいるかもしれませんが、ここでいう順応・適応とは受け身なものではないと思われます。
あくまで自分を最大限活かす意識的な選択が根底にあり、それに対する状況の求め、つまり降りかかるストレスや迫られる選択肢に順応・適応するということ。それが心の発達であるとここでは考えてみます。
そして、心の発達(順応する能力の向上)は後述するタイプ発達を要します。
この項の参考ページ:p.101

タイプ発達

タイプ発達についてはp.108の記述を引用します。
タイプ発達とは、気づいていない心の機能を活性化し、その力を習得し、それを適切な方法で使おうとする過程だ。
心の発達と紛らわしいですが、ここでは
心の発達=順応・適応する能力の継続的向上
タイプ発達=心の発達の前提となる、心の機能の活性化・習得
としておきます。
つまり、
タイプ発達(心の機能の活性化・習得)
→心の発達(順応・適応する能力の継続的向上)
→意識的な選択(=自分自身を最大限活かす)
という流れで捉えることにします。
そのうえで、ここからはタイプ発達(心の機能を活性化・習得)するにあたって、そもそもそれらの機能が何なのか、を深堀りしていきたいと思います。
既にタイプについて知っているよという方は、タイプ発達のために必要なことまで飛んでください。
この項の参考ページ:p.108

INFPの癖(主機能・補助機能)を知る

注意事項:タイプを語る前に

タイプ、心理機能について述べるうえで最初に断っておきたいのが、当然ながら人はタイプだけでは全てを語れないということです。p.38にも以下のように書かれています。
人は、複雑であり、適応するための力をタイプや指向以外に潜在的にたくさんもっているということを、忘れないでもらいたいのだ
心理機能の指向は、能力や適性ではありませんその人が好んで使いやすいものの考え方、知覚と判断のパターンなだけで、指向しているからといってその機能に特有の能力があることを示すものではないのです。
また、タイプ行動はあくまで心の習慣として表れているものであって、あなたが日頃目のあたりにするその人の表現は、知覚と判断のパターンから生じている結果の一部でしかありません。
にはまそ
にはまそ

こう知覚・判断しやすい、というだけでそれを表現するかは別の話であり、その後第二(補助)、第三、第四(劣等)機能を用いるかも個々人によるものです。

タイプ論を状況やものごとを単純化して理解しようとして利用することは、他者を管理したり、コントロールするための武器として使うことになってしまいます。タイプ行動はあくまで癖・習慣として表れているものなのです。
“人は、複雑であり、適応するための力をタイプや指向以外に潜在的にたくさんもっている”ことを念頭において、この先を読んでいただければと思います。
それではINFPにおける各機能について簡単に記述します。
この項の参考ページ:p.43,48~50,87

主機能Fi(内向感情)

主機能は常に、優先的に意識され、活用され頼られるが、目に見える行動にそれが優先的に表れるとはかぎらない。(p.34)
主機能はキャプテンのような存在で、指導者という立場をとっている。(p.35)
一般的には、この機能が個人内で最も発達しており、幼少期において最初に発達する機能である(p.35)
とあるように、主機能は個人の中で優先的に活用されるし発達していますが、目に見える行動にそれが表れるとは限りません。
そのため「あの人はこういう行動をするからこのタイプだ」とは一概に言えないのです。それが意識的であれ無意識的であれ、そのときの行動には別の機能が優先されて表れているかもしれません。

Fiの表現特徴

Fiは以下の特徴を持って表れます。

内向感情機能(Fi)は、相手に対して控えめで敬意を示すような形で表れる。これを指向する人は、取り巻く環境に敏感な印象を与える。まずは相手を受け入れ、その人が居心地が良いようにするためにエネルギーを費やす。価値観を大切にしてものごとに反応する傾向があるため、論理を重視する人にとっては、型にはまらず、枠を持たないように見えることが多い。(p.47)
この項の参考ページ:p.34,35,82,93

補助機能Ne(外向直観)

 

補助機能とは、主機能とのバランスをとるために使われる(p.34)
個人が成長し、成熟していくにつれ、表現がもっと明確になってくるもの。誰でも自分たちの補助機能の表現にはあまり気づかないことが多い。(p.49)
内向を指向する人にとっては、補助機能が外界で使われているために実際その補助機能を使っているときはそのエネルギーレベルは抑え気味になっている。(p.49)
非常に分かりにくい内容ですが、主機能を支える、あるいは主機能一辺倒にならないようにバランスを取ってくれるものと思っていただければ大丈夫です。

Neの表現特徴

Neは以下の特徴を持って表れます。

自分の周囲にある可能性に大きな関心を寄せることから人との会話においてアイデアをすばやく出したり、新しい情報を即座に見つけたり、自由に人との関係を展開していく。多様な経験をすることにひかれるため、議論に役立つ豊富なアイデアの蓄えをもっていることが多い。楽しむことを好む態度や、どのようなことが起ころうとも積極的に関わっていくような人間関係のスタイルとして表れる。(p.44)
この項の参考ページ:p.34,44,49

Fi,Neから見るINFPに”向いている”仕事

『MBTIへのいざない』によればタイプ指向と実際の能力を裏付けるデータはありません。
タイプと、様々なスキルや能力との間に直接的な関連はなく、例えば感覚指向(Si,Se)の人は、詳細な仕事(経理や看護やメカニカルエンジニアリング)が必ずしも得意というわけではありません
こうした分野に関心を引かれやすく、スキルを身に着けるのに十分強い関心を抱くことが多いだけです。
興味関心の方向性や魅かれることとタイプは関係するため、仕事に対するモチベーションに関連することも判明していますが、これはあくまで傾向である。傾向とは予測でも能力評価でもありませんのであしからず。
そのうえで、INFPとキャリアに触れた内容を見てみましょう。
創造的な表現を好み、それがモチベーションになりやすいINFP。そんなINFPの惹かれやすい・惹かれにくいキャリアについてこのように記載がありました。
  • 惹かれやすい…芸術家または作家・ライター
  • 惹かれにくい…エンジニア
想像通りと感じた方も多いかもしれませんね。
自らの価値観に従った、独創的で慣習にとらわれない、型にはまらない考え方(Fi)を癖とし、多様な経験により周囲の新しい可能性を探る態度(Ne)のINFPは、詳細な事物や現実的・論理的なものより創造性に惹かれやすいのだと思います。
にはまそ
にはまそ

能力的にどうこうと論ずることはできませんが、モチベーションを保ちやすいという意味において、創作・表現はやはりINFPに向いているのかもしれません。

この項の参考ページ:p.154~156

教師たる劣等機能に向き合う

劣等機能Te(外向思考)

無意識の領域で活動しているけれども意識にめったにあがってこない心の機能です。ただし、劣等機能を用いて対処せざるをえないときには呼び出して使うことがあります。
そんな劣等機能は、自分が気づいていないことへの気づきを与えてくれたり、優先事に関心を向けさせてくれたり、まだ知らないことを教えてくれたりする教師のような存在なのです。
この項の参考ページ:p.81,87,88

劣等機能の3つの使い方

劣等機能には3つの使い方があります。つまり、意識的に使う状況に合わせて順応的に使う補償的に使うの3つです。
意識的に使うときには、楽に使えない心に力を注ぐことでいろんなことをやり遂げられるようになります。誰の心にもすべての心が適切に機能できるようにしたいという常に成長への欲求があるからこその使い方です。
状況に合わせて順応的な使い方は、不慣れな状況に対して、個人が対処できるように心の中で静かに働き、そのときにしなければならないことを教えてくれるときの使い方です。誰もが、突然起きることに対処するのに必要な、潜在的資源をもちあわせています。
たいへん疲れているときや、大きなストレスにさらされたとき、アルコールを摂取しすぎたときなどには突如補償的に働き、行動を支配してきます。
それぞれをINFPに当てはまると以下のようになります。

①意識的に使う

言葉を流暢に使って批評(≠批判)します。
例:指向するNとFによってアイデアを会議で発表したいと思った場合発表を効果的にしようと言う思いからアイデアを論理的に順序立ててかつ体系立てて発表するために劣等Teを意識的に使う。

②順応的に使う

論理的に因果関係やしくみについて説明します。

③補償的に使う

やたらと頑固で、順応性に乏しく独裁的になります。
他者を容赦なくこきおろしたり、詳細にこだわりすぎたり、重箱の隅をつついたりして自分にも周囲の人にも能力がないと結論づけてしまいます。正当性や具体性に対する強迫的な執着をもちます。
この項の参考ページ:p.81,82

タイプ発達のために必要なこと

タイプ発達のためには、適度に劣等機能を意識的に用いることが良いとされています。INFPであれば、Teを使うために自発的に選択して決めたことについて、自分の価値観を分析的に考えると良いそうです。
私も自分について振り返る時間を設けていますが、自己理解も深まってなかなか良いものですよ。
この項の参考ページ:p.93

まとめ:Fiに表れる価値観に従いつつTeを意識して使う

主機能Fiは私たちINFPがよく用いる心理機能であり、癖と変わらないものです。気づけば重用しているため、意識して大事にするべきものではないのかなと感じました。
むしろ意識すべきは劣等機能Te自分が大事にしている価値観を言語化し、自分の選択を振り返ることを定期的におこないタイプ発達を目指す。結果として心の発達に繋がり、自分を最大限活かせるようになる。
その過程において、惹かれる創造的な活動を行っていくのも大いにありですね。
この文章をここまで読んでくれた人の中には、型にはまらない創造性の世界に惹かれているINFPも多いのだろうと思います。その世界の実現のために、Te(外向思考)を用いてあなたの力を最大限活かしてほしいと強く願います。

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